
「じゃあ、Webサイトを作ってみよう!」と、HTMLとCSSでコーディングをしたり、WordPressでWebサイトのデータを作成しただけでは、ブラウザ(インターネットを閲覧するためのソフトウェア[Google Chrome, Microsoft Edge, Safari, Firefoxなど])からみても、Webサイトをみることはできません。
「サーバー」はデータを置いておくためのコンピューターのことですが、その数あるサーバーの中の「Webサーバー」を利用して、自分のパソコンで作成したWebサイトのデータを「Webサーバー」にアップロードすれば、ブラウザからWebサイトを誰でもみられるようになります。
そのために、まずはレンタルサーバーを契約するのですが、WordPressを運用するためには、WebサーバーとMySQLデータベースサーバーの2つが必要となるため、WordPressに対応しているレンタルサーバーを選ばなければいけません。
レンタルサーバーは、「エックスサーバー」「LOLIPOP!レンタルサーバー」「さくらのレンタルサーバ」などいろいろありますが、プランもさまざまですので、WordPressに対応しているプランか確認してから契約してください。
レンタルサーバーを契約して、WordPressをインストールすれば、WordPressが使えるようになります。
私は、「エックスサーバー」のスタンダードプランを契約しました。
(ローカル環境にWordPressをインストールしてから、あとからレンタルサーバーを契約する方法もあります)
レンタルサーバーの契約は、Webやサーバーの仕組みを知らなくても簡単にできます。
また独自ドメインの取得も簡単にできました。私もそこまではすんなり進むことができました。
独自ドメインとは、世界にひとつだけのオリジナルドメインのことです。
エックスサーバーだと、契約するとまず初期ドメインとよばれる、末尾に「.xsrv.jp」がついた共有ドメインをもらえます。別料金を支払うと独自ドメインが取得でき、好きなドメインに変更できます(既に使用されているドメインは選ぶことができません)。
私は、独自ドメインを「sei-artworks.jp」にしました。末尾の「.jp」部分のドメインも用途に合わせて選ぶことができます。
ここまでは初心者でも簡単に設定できると思います。ですが、そこから先の設定が少々難しかったので、
私が陥った2つの「つまづきポイント」を、今回ご紹介したいと思います。
ひとつは、独自ドメインを取得した後にやらなくてはいけない「ドメイン設定」です。
ふたつめに、わかりづらかった「SSL化設定」についても、のちほどご紹介します。
以下、「エックスサーバー」のケースになります。他社レンタルサーバーと設定方法が異なることにご注意ください。
「ドメイン取得」→「ドメイン設定」を忘れずに


ドメインを取得したら、サーバーにそのドメインを設定しなければいけません。
「エックスサーバーでドメインを取得したんから、自動的にサーバーに設定されてるもんでしょ!」と、私は完全に思い込んでいたので、このひと手間があることを当初全く気づいていませんでした。
でも、作業は以下の通りにとても簡単です。
- 「サーバーパネル」にログインする
- 「ドメイン設定」をクリック
- 「ドメイン設定追加」を選び、独自ドメインを入力します(下にある「無料独自SSLを利用する(推奨)」「高速化・アクセス数拡張機能[Xアクセラレータ]を有効にする(推奨)」はチェックをつけたままで大丈夫です)
- 「確認画面へ進む」をクリック
- 最後に確認画面をみて問題がなければ、「追加する」をクリックして完了です
~余談です~ ドメイン設定すると生成されるファイルマネージャのフォルダのこと

「ドメイン設定」をして、エックスサーバーのファイルマネージャへログインすると、上のようにドメイン名がついたフォルダが作成されています。
「ファイルマネージャ(WebFTP)」は、ブラウザを使用してファイルのアップロード・削除等を行うためのシステムのことです。
パソコンで作成したWebサイトのデータをインターネット上で公開するためには、Webサーバーにアップロードをするのですが、アップロードをするためにFTPソフトを使用します。「FFFTP」「FileZiIla」「WinCP」などが有名です。
そのFTPソフトの役割が、エックスサーバーの「ファイルマネージャ」にあたります。別途、FTPソフトをダウンロードしなくてもよいのです。


ドメイン名のフォルダを開くと、さらにフォルダが沢山生成されています。
WordPressを使わずにWebサイトのデータをコーディングして作った場合は、HTMLファイルやCSSファイル、画像ファイルやフォルダなどを、このフォルダのひとつ、「public_html」フォルダ内にアップロードすれば、ブラウザからWebサイトがみられるようになります。
エックスサーバーからWordPressをインストールしてWebサイトを作る場合は、WordPressで作ったデータは自動的に「public_html」フォルダへアップロードされるのでファイルサーバを操作する必要はありません。
それから、ドメイン名のフォルダのなかには、「public_html」フォルダ以外にもいろいろなフォルダが生成されていますが、それらを削除しないように気をつけてくださいね!(私はヤラかして、一度全フォルダをキレイに削除してしまいましたが、その場合は「初期化」すればフォルダがまた生成されます)
「SSL設定・常時SSL化設定」ともにお忘れなく!!
「SSL」とは、インターネット上で送受信する情報を暗号化するセキュリティ上の仕組みのことをいいます。
SSLが適用されているかどうかの目印は、URLが「httpとhttpsのどちらから始まっているか」で判断ができます。「https」であれば、SSLが適用された安全なWebサイトになります。
「http」のURLでもWebサイトの表示は可能ですが、もし第三者に情報を盗み見られてしまったときに、暗号化されていないと個人情報がそのまま閲覧される危険性がありますので、「SSL設定」を行うことを推奨されています。
また、「http」のURLの場合、アドレスバーに「保護されていない通信」の警告が出るので、個人サイトであってもせっかくサイトに訪れてくれたユーザーに不安を与えないために、SSL設定をおすすめします。
エックスサーバーでは、「無料独自SSL設定」ができ、無料でも安全性が高いので安心です。
「ドメイン設定」の手順3で、「無料独自SSLを利用する(推奨)にチェックをいれたままで大丈夫」とお伝えしていたのですが、そこへチェックを入れることで「SSL設定」をしていることになります。
もしも、チェックを忘れていても大丈夫です。エックスサーバーのマニュアル「無料独自SSL設定」ページ内の「無料独自SSLの設定方法」をご参照ください。サーバーパネルから簡単にSSL設定ができます。
ここからまたもや、私の「つまづきポイント」をご紹介します。
「SSL設定」をしたにも関わらず、なぜか待てど暮らせど、アドレスが「http」のままで「https」に変わらない謎。
実は、「SSL設定」をしただけでは、URLはずっと「http」のままなのです。
さらにもうひと手間、「常時SSL化設定」をしないと、URLは「https」に切り替わりません。
手順は以下の通りです。




- 「サーバーパネル」にログインする
- 「.htaccess編集」をクリック
- ドメイン名の「選択する」をクリック
- 「.htaccess編集」を選び、「.htaccess」に既に記述されている設定は削除せずに、先頭に以下の記述を追記します
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} !on
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L] - 「確認画面へ進む」をクリック
- 最後に「実行する」をクリックして完了です
「常時SSL化設定」を行うと、「https」から始まるアドレスに切り替わります。
詳しくは、エックスサーバーのマニュアル「Webサイトの常時SSL化」もぜひご参照ください。
ドメイン設定・SSL設定・常時SSL化設定の方法は、2024年4月現在の情報になります。変更されている場合もありますので、最新情報は、エックスサーバー公式サイトにてご確認ください。
次は、WordPressのインストールをしてみましょう!